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2023/04/08

インド派遣で学んだこと

平素より、同志社大学体育会ラグビー部にご声援を賜り、ありがとうございます。

 

2月16日~3月13日にかけての約1か月間、弊部部員8名がJICA(青年海外協力隊)の一員として、インドでのラグビー普及活動を終え昨日帰国しました事をご報告いたします。

 

以下、参加メンバーからのコメントになります。

今回はPart1になります。

 

松井琢磨(4・理工)

 

今回、インドでの1か月間の生活を通して、インド人の積極性に一番驚きを感じました。インドは人口が多く、今年には中国を抜き世界一になるといわれています。しかし、人口に対する仕事の席数は用意されていないため、超競争社会になっています。そのため、良い仕事に就くには100倍、1000倍にものぼる高い倍率を勝ち抜かなければならず、高い積極性が必要とされています。実際、今回教えたKISSの学生や街中でも、順番抜かしをしてでも自分が前に行くなどの光景がよく見られました。

これからの社会ではグローバル化が進み、高い競争力が必要とされる中で、「積極性」というものが大事になってくると思います。ラグビーだけでなく社会に出てからも、「積極的に行動する」ということを意識して自分の成長に繋げていきます。

 

渡邊陽二(4・経済)

 

私は、今回のインド派遣を通して気付いた、スポーツが国際交流に与える力についてお話ししたいと思います。

私たちが派遣されたKISSは、同じ練習着を何回も着たり、裸足で練習する子もいる環境でした。しかし、そんなことは問題ではなく、皆毎日笑顔で楽しそうに練習し、私たちにも積極的に話しかけてくれました。

またKISSの大学生と練習後に7人制の試合をする機会が何度かありましたが、身体能力が高い彼らにまけてしまうこともありました。その時私は、部活動の試合で負けた時と変わらず悔しいと感じ、そこには国籍も宗教も言語も何もかもを超えた、人と人との交流がありました。

貧困だから、途上国だから接するのではなく、その人と真に向き合うことができるという点がスポーツが持つ大きな力であると、今回の派遣で感じました。スポーツの場以外でも、その人の肩書きにとらわれず、同じ人と人としての「対話」をしていきたいと思います。

 

北平陽成(4・法)

 

私は今回の派遣を通して、「あたりまえであることの幸せ」を特に感じました。

私はこれまで「当たり前の生活ができることに感謝をしなさい」という言葉を多く耳にしてきました。しかし、日本でずっと生活をしていると、その感覚にすらなりませんでした。特に子どもの時は、そういうものだと思います。

実際にインドで生活をすると、お湯が出なかったり、電気がつかなかったりということは日常茶飯事でした。そのような環境で生活することで、日本で生活していたことに気づかない些細な「あたりまえ」がすごく大きなことのように感じました。

また、ラグビーの指導をおこなった派遣先であるKISSではラグビーを生活の一部の娯楽として楽しむ子どもが多いように感じました。スパイクを履かず裸足で練習している子ども、水を持っていない子どもが多くいました。しかし、子どもたちはスパイクや水がなくても、目の前の楕円級を必死に追いかけ、とても楽しそうにプレーをするのです。その姿に、「楽しむことの大切さ」を逆に私たちが教えてもらった気がします。

その中で、どこに行っても変わらないのは「スポーツの可能性」です。スポーツには言語が通じなくても一緒に楽しめる、通じ合える不思議なパワーを感じました。これらの可能性を今後も大きくしていくためにも、後輩たちにはこのプロジェクトに積極的に参加してほしいと思っています。

日本とは全く違う環境の国に身を置くことで、これまで気づかなかった、また忘れてしまっていたことを改めて気づかせてもらえた派遣になりました。教えることより、学ぶことのほうが多かった派遣だった、と終わった今、そう感じます。今回学んだこと、感じたことを、いろんな人に伝えることが、今後私たち派遣メンバーのするべきことであると思います。

今回の経験ができたのも、同志社大学及びラグビー部関係者の皆様、JICA職員の皆様、川井先生をはじめとする政策学部インド組の皆様、その他多くの方々の支えがあったからです。

本当にありがとうございました。

 

内田遥太朗(4・政策)

 

私は、JICAで人との繋がりを幸せを生み出すことを学びました。人には様々な幸せの基準があると思います。お金持ちになること、権力を得ることなど様々な価値観が人にはあると思います。今回のプロジェクトでは、忘れかけていた大切なモノを再確認することができました。特に、1か月間彼らとともにラグビーをして、心からスポーツを楽しむ姿勢が、国境や貧困、宗教を超えて全員の心を笑顔にすることを学びました。同時にスポーツを通じた国際協力は、継続して取り組むべき世界共通の課題であることも確認することができました。

SNSの発達により便利さが追求された現代において、実際に顔を合わせて交流する機会は減っていますが、対面で伝え合い、繋がりを持つことの重要性を周りに伝えていきたいです。

 

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